レジスタントプロテインResistantprotein

成分の解説

基本情報

レジスタントプロテインは、体内の消化酵素で消化されにくいたんぱく質で、食物繊維のような生理機能を有しています。レジスタントプロテインを含む食品としては、酒粕、そば、絹タンパク、大豆(特に凍り豆腐に多く含まれる)が挙げられます。

特徴

食物繊維は、多糖類などの炭水化物であり、食物繊維を多く摂取することによって、心筋梗塞、脳梗塞、動脈硬化、高血圧、高脂血症、糖尿病などの成人病に罹りにくくなることが疫学調査で明らかになっていますが、レジスタントプロテインについても、たんぱく質でありながら、食物繊維と同様の性質があります。 レジスタントプロテイン特有の性質としては、脂肪を包み込むようにして多く吸着する性質があり、吸着された脂肪は消化・吸収されずにそのまま便として体外に排出されるので、コレステロールや中性脂肪を低下する作用や肥満抑制作用などの効果を示します。また、血液の中や細胞内に付着した未消化物質を取り除き、老廃物として体外に排出する作用があります。

他の成分との相乗効果

レジスタントプロテインと必須アミノ酸を同時に摂取することにより、ダイエットに覿面な効果を表します。

期待される効果

高脂血症、動脈硬化の予防・改善効果

レジスタントプロテインは、血中のコレステロールや中性脂肪を低下させる効果があるので、それらの増加が大きな要因で起こる高脂血症や動脈硬化の予防と改善に効果があります。

狭心症、心筋梗塞、脳梗塞の予防効果

レジスタントプロテインの高脂血症や動脈硬化の予防改善効果に伴い、それらが悪化した時に起こる狭心症や心筋梗塞、脳梗塞などの予防にも繋がります。

糖尿病の予防効果

レジスタントプロテインは胃から小腸への食べ物の移動を緩やかにし、糖質の吸収速度を緩慢にするので、食後の急激な血糖値の上昇を防ぐ働きがあります。糖尿病の95%を占め、生活習慣の乱れによって起こる2型糖尿病は、膵臓から分泌され血糖値を抑える役割のあるインスリンが不足する病気ですが、脂質や糖質の過剰摂取によって膵臓に負担がかかり、インスリンの生産能力が衰えることも要因になっていると考えられています。従って、糖質の吸収速度を緩慢にし、膵臓の負担を軽くすることによって、糖尿病を予防する効果があります。

肥満抑制効果

レジスタントプロテインは、脂肪を吸着して体外に排出し、血中のコレステロールや中性脂肪を減少させる働きがあり、また脂肪酸合成酵素の活性を抑える作用もあるので、肥満抑制に効果があります。
バクテロイデスと呼ばれる腸内細菌は日和見菌と呼ばれ、腸内で善玉菌が優勢の時はおとなしく、悪玉菌が優勢の時は有害な作用を及ぼす細菌です。バクテロイデスが優勢である人は栄養の吸収や蓄積がされにくく、肥満者は肥満でない人に比べてバクテロイデスの数が少なくなるとの研究報告があります。レジスタントプロテインを摂取すると善玉菌とバクテロイデスが増加し、栄養の吸収や蓄積がされにくくなるため、肥満抑制に効果があります。

便秘改善効果・腸内環境改善効果

レジスタントプロテインは、糞中の水分含量を高めることにより、便秘を改善する効果があります。また、レジスタントプロテインは、腸内の善玉菌を増加させる効果があり、善玉菌による有機酸の生成を増加させることで腸内を弱酸性に保ち、悪玉菌の活動を抑制しますので、腸内環境を改善する効果があります。